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第一章 プレジデントクラブ入会

まだ私が20歳になったばかりのある日、一枚のハガキが届いてました。
女性が書いたであろう丸文字で「当選しました」というような内容で、
下記まで電話ください、ということで何も知らない私はまんまと電話してしまった訳です。
電話越に若くて綺麗そうな女性。
苗字ではなく、下の名前で○○君と呼ばれ初対面なのに馴れ馴れしい対応。
一度お会いして説明させてほしいということなので、
この先何が起きるのかまったく知る由もなく興味本位で会うことになったのです。

数日後、駅前で待ち合わせ。
青いファイルを持っいるからということで、すぐその人だとわかった。
駅から少し離れたホテルのロビーが現場。
周りは同じような人が集まって何やら説明を受けていた。
少し待っていると若い女性が現れた。
その姿を見た瞬間、私はあまりの好みのタイプに全身に鳥肌が立った。
身長は160cmも無い小柄なタイプだが痩せ型でスタイルも良く、
山口智子を思わせるようなロングヘアーがよく似合っていた。
まだ入社して数か月の新人のようで、不慣れな営業が逆に好感が持てた。

自己紹介から始まり徐々に商品の説明を混じらせながら楽しい会話が続いた。
プレジデントクラブという旅行や買い物が格安で楽しめる会員をメインで説明していたが、
たしか最後くらいに教材の説明をしていたような気がする。
新人の彼女に少しでも協力出来るのならと思い契約。
人生において今でもあの時間は楽しくて、戻れるならもう一度戻りたいと思うくらいである。

この文章を読んで誰もがお分かりかと思われるが、
私はまんまとデート商法にはまったのである。

デート商法だと思ったのは入会してから数週間後だとわかったが、
今その日の夜は眠られないくらい楽しい時間だったことは今でも忘れられない。